温泉といえば、知子と箱根に行った。あのときは、知子の気持ちを引くために、というかつなぎ留めるために、おれが柄にも無く計画して、行ったのだが、旅館に着くのは夜遅くだった。旅館のおかみさんたちには心配される、ゴキブリがでる、と散々。景色はよかったが、いまいち楽しめなかった。露天風呂には、暗い中入った。混浴でないから、ふたり別々。ほんとうに、暗かったよ。森の茂みがうっそうとしているしね。豊栄荘というところだったかな。
本当に、あのころは自由だった。自由すぎて、かつ裕福で、といっても「すねかじり」のおかげでお金に困っていなかっただけだが、方向性がなかった。真の自由の価値というものは、社会に出てから分かった。
夜はふたりで楽しんだ。まだ若かったからね。
いまは、岩手県八幡平市にあったとされる、松楓荘という温泉が、気にかかっている。なんでも、1062年の平安時代に発見されたらしく、かなーり古い、伝統ある温泉宿だ。江戸時代に、創業したらしいが、いまもう消えてしまっているのかなあ。
そういえば、塾のメンツでも温泉にいったことがあるよ。
杉井の運転で、大ぬきさん、鈴ちゃん、その他先生メンツとね。張ヶ谷先生とかもいたな。いやあマジで楽しかったなあ。もっと楽しめたはずだよな。もっと旅行とかやっておけばよかった。けど、自分の金でないと、ほんと楽しめないから、やっぱり就職してよかった。